最善の医療とは、患者さんと医療提供者との信頼関係に基づき共同で作り上げるものです。その信頼関係は、医療の場における、患者さんの権利尊重と責務遂行によって築かれます。
患者さんの権利
- あなたには、人間としての尊厳を持って、平等に最善の治療を受ける権利があります。
患者さんは、人格、価値観など人間としての尊厳を尊重され、だれでも、年齢、性別、社会的地位、国籍などに差別されることなく、良質で安全な医療を公平に受ける権利があります。 - あなたには、自分が受ける治療や検査について、効果や危険性、その他の治療方法などについて知り、理解できるまで説明を受ける権利があります。
全ての医師は患者さんに、患者さんの病気について分かりやすい言葉で説明する義務があり、患者さんは知る権利があります。
患者さんは、ご自身の病気について治療や検査を含めご理解できないことがあれば、遠慮無く何度でも医師より説明を受けられます。また、患者さんが未成年者や精神発達遅滞、あるいは認知症などを患っている場合でも、患者さんの能力が許す限り患者さんは説明を受ける権利があります。 - あなたには、自分の治療計画に参加し、意見を言い、治療方針を決定する権利があります。あなたが望めば、あなたの家族も同様に参加する権利があります。
患者さんは、ご自身が受ける治療や検査について、目的、必要性、予測される効果や危険性あるいは他の治療方法の有無を含め十分な説明と情報提供を受け、ご理解、納得したうえでそれを選ぶ権利(自己決定権)があります。
また患者さんは、治療や検査を選択、同意した後に意思が変わった場合、いつでもその同意を取り消すことができます。
なお取り消すことにより、患者さんが今後の診療を受けるにあたり何ら不利益になることはありません。
また患者さんが未成年者や精神発達遅滞、あるいは認知症などを患っている場合でも、患者さんの能力が許す限り、患者さんは意思決定に関与することができます。しかし困難と判断される場合には、ご家族、もしくは法定代理人などの承諾と同意が必要です。 - あなたには、自分の治療計画について、自分で病院を選択し、主治医以外の医師から意見を聞く権利があります。
患者さんはいかなる治療段階においても、自己負担の基で他の病院、他の医師の意見(セカンド・オピニオン)を求める権利があります。
セカンド・オピニオンをご希望の患者さんは、当院ホームページの「セカンド・オピニオン」をご覧いただくか、医療相談室にお尋ね下さい。
患者さんの責務
- あなたには、治療や検査について、合意した方針には意欲を持って取り組む責務があります。
治療や検査によっては苦痛を伴うものがあります。そのため患者さんが、予めご自身の病気のことや治療・検査の必要について十分理解・納得していただくことが大切であり、患者さんの協力なしには治療や検査を実施、継続することができません。医師は、患者さんの理解・納得が得られるまでご説明しますので、遠慮なくお尋ね下さい。もしご理解、ご納得できない場合は、セカンド・オピニオンを求められることをお勧めします。 - あなたには、病院内の規則を守るとともに、社会的ルールを尊重し、他の患者さんが快適に医療を受けられるように配慮する責務があります。
迷惑行為として、他の患者さんや医療従事者への暴言・暴力行為やセクシャル・ハラスメント、飲酒、危険物の持ち込み等は禁止されています。入院中の外出・外泊には主治医の許可が必要ですので、ご希望の患者さんはお申し出下さい。保険診療規則に則った診療費を請求させていただきますが、公的補助制度などに関してご相談のある方は相談支援窓口あるいは医事課までお問い合わせ下さい。
当院は敷地内禁煙です。喫煙は患者さんご自身だけでなく、周囲の人々の健康に悪影響を与えます。病院周辺には学校もあり、敷地外においても喫煙をご遠慮下さい。