専門分野・特長
- 二次性高血圧の診断・治療、難治性高血圧の治療、高血圧合併症の評価・管理
- 痛風・高尿酸血症の治療
診療概要・案内
高血圧
高血圧は心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患の最も重要な危険因子の一つです。現在我が国における高血圧患者数は約4300万人(全国民の約1/3)と非常に多く、心血管死亡の一番の原因です。さらに最近は認知症の原因としても注目され、高齢化社会を迎える我が国において高血圧をどのようにコントロールしていくかは社会的にも大きな課題となっています。しかし、高血圧患者のうち降圧薬を内服している方が約半分で、残りの約2000万人の方は高血圧が放置されています。降圧薬を内服している方でも、約半分の1000万人しか良好に血圧がコントロールされていません。
本外来では、以下のような患者さんに対して、原因となる病気がないかを精査し、合併症の状況を評価した上で、最適な血圧レベルにコントロールできるようにお薬を調整していきます。
①高血圧の原因が体質(遺伝)や生活習慣によるいわゆる本態性高血圧ではなく、他の病気により血圧が上がっている2次性高血圧の原因精査と治療(この場合は、治療で高血圧が完全に治る可能性もあります)
②降圧薬を飲んでいても血圧のコントロールがうまくいかない方の血圧コントロール
③妊娠合併など合併症をもってある高血圧患者の血圧管理と治療
高尿酸血症・痛風
痛風は、海外では紀元前より報告されている古い病気ですが、日本では明治以降になって初めて報告されたある意味新しい病気です。生活習慣の変化が高尿酸血症・痛風の大きな原因となっています。現在高尿酸血症の患者数は約1000万人、痛風は約100万人と報告されています。痛風発作は、高尿酸血症が持続することで関節に尿酸の結晶がたまり、尿酸値の変動や物理的な刺激によって結晶がはげ落ちて起こる病気です。風が吹いても痛むほどの激しい痛みですが、1-2週間程度で痛みは治まります。尿酸結晶を処理しないと、痛風発作が再発してしまいます。尿酸結晶は、尿酸値を6mg/dl以下まで下げることで溶けていきますので、治療をすることにより痛風発作再発をなくすことができます。また、痛風発作を起こさなくても尿酸値が高い状態が続くことが、腎臓の機能を悪くし、心血管病に関係する可能性が報告されています。
痛風発作を繰り返して困ってある患者さん、健診で高尿酸血症を指摘され医療機関受診を勧められている患者さんの尿酸の管理・治療を行います。